はたらく人のがん検診ガイド

職域におけるがん検診
に関するマニュアル

胃がん検診

まずはクイズ動画を見て学びましょう

胃がん検診の検診方法

胃がん検診方法で正しいのは、胃内視鏡検査と胃部エックス線検査です。
ヘリコバクターピロリ抗体検査とペプシノゲン法による胃がんリスク層別化検診(ABC検診)については、まだ有効性があるという根拠が得られていないので国の指針から外れています。

胃がん検診の対象者

50才以上で胃内視鏡検査を行います。
過去の胃部エックス線検査で過敏症の既往(きおう)がある者や消化管の閉塞(へいそく)、またはその疑いのある者は禁忌。透析中などで水分摂取制限のある者などは除外します。また、40才以上で胃部エックス線検査は現時点で可で す。

胃がん検診の間隔

  • 胃内視鏡検査を2年に1回受診させます。
  • 胃部エックス線検査は1年に1回の受診も可です。

胃内視鏡検診の受診者は前年度に胃内視鏡検査の受診がない者を対象とします。

胃がん検診の判定方法

胃部エックス線検診では読影医2名によるダブルチェックが必要です。
胃内視鏡検診では検査医以外の読影医によるダブルチェックが必要です。
胃内視鏡検査中に実施された生検は精密検査として扱います。

胃がん検診の判定者の資格は必要?

胃がん検診の判定者は、以下の条件が必要です。

  • 胃部エックス線検診ではダブルチェックを担う読影医(どくえいい)のうち1人は日本消化器がん検診学会の認定医または総合認定医であること
  • 胃内視鏡検診の読影は読影対象の検査を実施していない医師が行う
  • 胃内視鏡検診の読影医は日本消化器がん検診学会の胃内視鏡検診マニュアルに示された資格要件を満たすこと

胃がん検診の判定について

胃部エックス線検診では、「要精密検査(胃がん疑いあり)」と「精密検査不要(胃がん疑いなし)」の2区分、胃内視鏡検診については、同時生検結果も踏まえて「胃がんなし」「胃がん疑い」「胃がん」の3区分に判定し、「胃がん疑い」となった場合は精密検査として再度の胃内視鏡検査を受ける必要があります。
検査中に実施された同時生検は精密検査として扱いますが、同時生検を実施した場合でもダブルチェックで「胃がん疑い」と判定されれば、精密検査として再度の胃内視鏡検査を受ける必要があります。

胃がん疑いで要精密検査となった方への指導

胃がん検診で要精密検査もしくは胃がん疑いと判定された場合は胃内視鏡検査を受けるよう指導する。精密検査不要もしくは胃がんなしと判定された場合は、原則として次回、検診受診を指導します。

胃がん検診の精密検査後の指導

胃がんや医療が必要な疾患が見つかった場合には、必要な処置が受けられるよう、医療への誘導を行いましょう。

胃がん検診の精密検査後の処理

精密検査の未受診者を把握すること、精密検査未受診者に個別に受診勧奨すること、精密検査の結果を把握して異常がなかった場合には、次回検診対象者にするという対応が必要です。

正しい検診の知識を身につけ指導していきましょう。そして、精密検査の未受診者は放置せず受診を何度でも勧めましょう。

詳しいマニュアルはこちらでダウンロードできます。

職域におけるがん検診に
関するマニュアル

平成30年3月 厚生労働省

職域におけるがん検診に関するマニュアル

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