まずはクイズ動画を見て学びましょう
乳がん検診はマンモグラフィで行います。
マンモグラフィは40~50歳は2方向、50歳以上は1方向で撮影します。
対象者は40歳以上の女性、受診を特に推奨する年齢は40歳以上69歳以下となっています。
ペースメーカーやシャントの入っている方は、安全で信頼できる画像をつくる観点から推奨されていません。
診断精度の低下があり、シリコンバックの劣化や破裂、入れた部位からの移動で撮影が安全であると保障できないなどの理由から豊胸術後のマンモグラフィについては断っている医療機関があります。
乳がん検診は2年に1回の受診が正しい間隔です。毎年の検診を行っても、2年に1回の検診と比べて、検診による不利益が大きくなるわりには、得られる利益、すなわち治療できる病変を見つける利益が小さいと考えられているからです。
乳がんの判定結果はこちらの検診カテゴリーに基づいて行います。検診結果については、カテゴリー3、4、5が精密検査になります。なお、検診カテゴリーN、読影不能では、N1要再検で、撮影条件不良やポジショニング不良な どで正確に撮影出来ていない場合は、再度検査を行います。N2でマンモグラフィでは判定できない場合は、他の方法を考慮します。
検診の結果については、「精密検査の必要性の有無を附し、受診者に速やかに通知します。」とされ、経過観察という通知判定はありません。

人間ドック学会の判定を採用している施設では、判定区分のD判定が要精密検査になります。

乳房構成とは乳房内の乳腺組織の量と分布に関する評価のことで、脂肪性、乳腺散在、不均一高濃度、極めて高濃度の4つに分類されます。

これを通知する際の留意事項はこちらです。
日本乳がん検診精度管理中央機構の行う施設画像評価でAまたはBの評価を受けている機器と日本乳がん検診精度管理中央機構の撮影に関する講習会を修了し、AまたはBの評価を受けている技師のみが検診を許可されています。
乳がん検診では、二重読影を行う必要があります。また、読影の所見に応じて比較読影を行うのが正しい方法です。
読影医の少なくとも一人は日本乳がん検診精度管理中央機構の撮影に関する講習会を修了し、AまたはBの評価を受けている医師という決まりがあります。
精密検査はマンモグラフィの追加撮影、乳房超音波、細胞診・組織診などを行います。
「乳がん検診の精密検査実施機関基準」 を満たした施設で精密検査を受けることが望ましいとされています。
ブレスト・アウェアネスとは乳房を意識する生活習慣のことです。
この4項目を実施し、日々自ら乳房の状態に気を遣いましょう。
正しい検診の知識を身につけ指導していきましょう。そして、精密検査の未受診者は放置せず受診を何度でも勧めましょう。